こんにちは福岡在住の管理人kinoppiです。
今回のメインはしびれです。
正座をした後や、長時間無理な体勢で座っている時など、足が痺れ(しびれ)ることは日々の生活の中でよくあることだと思います。
ただ、いつもならすぐに治る足のしびれが、何もなくても頻繁に起こったり、感じたことのないようなしびれなら、それはちょっと注意が必要かもしれません。
そこで今回は、足のしびれが続く原因や治す方法や糖尿病などの病気との関係も解説していきます!
足のしびれが続く原因は糖尿病?
足のしびれが続く原因はいろいろ考えられますが、もしかしたらそれは糖尿病かもしれません。
糖尿病とは、血液中のブドウ糖の濃度が上がってしまう病気です。
糖尿病が原因で、末梢神経に障害が出る事で、初期症状としては足の裏や指先にピリピリとした、電気が走るようなしびれや痛み を感じることがあります。
その症状が進行すると、今度は手、指などにも症状が現れ始めます。
さらにそこから症状が進むと、高血糖により毛細血管障害が起き神経の働きが失われて、感覚を感じなくなってしまいます。
この感覚は末端から徐々に広がって行く為、加齢のせいやただの血行不良だと思って甘く見ていると、鈍った感覚のせいで、少しの怪我などに気付きにくくなってしまいます。
その上傷口から細菌などが入ると、部位が感染を起こし、化膿したり細胞が壊死してしまうことがあります。
そうなると切断せざるを得なくなってしまう、という恐ろしい状態にまで発展してしまいます。
これらの症状は「糖尿病性神経障害」と呼ばれる、糖尿病の合併症となっています。
視力低下や失明状態などを引き起こす「糖尿病性網膜症」や蛋白尿やむくみなどが出る「糖尿病性腎症」などと並び、三大合併症の一つとなっています。
糖尿病性神経障害では主に、抹消神経(まっしょうしんけい)が障害されるため以下のような症状が両側性に手足に現れやすいです。
・ピリピリ、チクチク、じんじんといったような痛み
・針でちくっと刺した、または電気がピリッと走るような痛み
・暖かい、冷たいなどの感覚を感じられない
・足の裏が砂利石の上やふわふわとしたところを歩いている感触がする様な違和感
・こむら返りが頻繁に起こる
特にこれらの感覚の異常が、末梢神経の障害であることから左右対称に出始めたら注意が必要です。
また足のしびれに関係する病気で閉塞性動脈硬化症(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)があり、
糖尿病の患者さんは、閉塞性動脈硬化症が重症化しやすく、治療のため足を切断する確率がは約5倍も上がると報告されています。
治す方法や病気との関係も解説!
足のしびれを直す方法や病気との関係もご紹介します。
しびれを起こす主な病気として糖尿病以外に脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)、腰椎椎間板ヘルニア(ようついついっかんばんへるにあ)、下肢閉塞性動脈硬化症(かしへいそくせいどうみゃくこうかしょう)、足根管症候群(そっこんかんしょうこうぐん)、膠原病(こうげんびょう)、甲状腺機能低下症といった病気があります。
一つずつ簡単に説明していきます。
足のしびれや痛みの原因病気について
脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニアとは?
背骨の中には脊柱管とよばれる神経(脊髄:せきずい)の通り道があります。
また脊柱を形づくっている骨が椎骨(ついこつ)であり椎骨と椎骨との間にある円板状の軟骨が椎間板(ついかんばん)です。
椎間板が脊柱管へ出てくる状態を脊柱管狭窄症といい、出てきた部分をヘルニアといいます。
腰での神経が圧迫されると足へ行く神経に影響ししびれや痛みが出てきます。
下肢閉塞性動脈硬化症とは?
足へ行く動脈に動脈硬化が起こるり血液の流れが悪くなる病気です。
喫煙、糖尿病、高血圧症、脂質異常症、慢性腎不全の人に起こることがあります。
動脈硬化が進行することにより下肢の血流障害が起き足への血液が流れにくくなることによりしびれや痛みといった症状がでます。
典型的な歩行障害の症状として間歇性跛行(かんけつせいはこう)といった症状がでることが多いです。
間歇性跛行とは、数十~百メーター歩くと次第にふくらはぎに疲れ、だるさ、痛み、こむら返りが起こって歩けなくなる症状です。
また約10分程度休憩すると症状が回復して歩けるようになることから間歇といわれ、足が重だるくなった際に足を引きずって歩くような状態から跛行といわれています。
足根管症候群とは?
足の裏に行く神経は足首の内くるぶしの後ろから下を通って、足の裏から足の指にむかいます。
この内くるぶしの部分が狭いトンネルになっており、神経以外に動脈と静脈が一緒になって通っているため神経が傷みやすくなっています。
神経が傷つくと踵(かかと)以外の足の裏から足の指にかけて、しびれや痛みが出てきます。
しかしながら、足の甲や足首より上の方にしびれがでることはありません。
膠原病とは?
膠原病により手や足への血管に炎症が起き、循環や血流障害が起きしびれや痛みといった症状がでます。
甲状腺機能低下症とは?
甲状腺より出ているホルモンが低下することにより、身体の新陳代謝が低下してしまいます。
無気力で頭の働きが鈍くなることから始まり、物事を忘れっぽくなります。
また、代謝が落ちるため寒がりで皮膚も乾燥してカサカサになり、体全体がむくみ、眠気があり上手く活動的でなくなります。
また神経障害がおきしびれやぴりぴりとした痛みといった症状がでます。
どの病気も、足のしびれ以外の症状もありますので、適切な検査をすることで、どんな病気かを発見することが出来ます。
主な治療法としては、次の様なものが挙げられます。
治療法
・運動療法
ほぼ全部の病気に対し有効です。
運動療法では、ウォーキングなどの軽めの運動がおすすめです。運動することにより心肺機能が高まり血行が良くなります。
また糖尿病であれば血糖をコントロールすることで、心臓などの機能にも良い影響を与えます。
週に3~4回1日20分程度は歩くことを心がけましょう。
ただ、症状が軽度であれば良いですが、重度の症状が出てる時に無理に運動はしない様にしましょう。
また、締め付けのキツイ服を着ない、寝る前に怪我などないか、足の状態(むくみ)をチェックするなども大事です。
・足浴
どの病気の治療にも効果的です。
足浴を行うことで温浴刺激による抹消血管の拡張が起こり抹消組織への血流改善が見込めます。
また血液を暖め、暖めた血液が内臓内に充満することにより腹部内臓が温まり自律神経の正常化にもつながります。
・薬物療法
どの疾患の治療にも関係します。
薬物療法には、原因療法と対処療法があり、原因療法では神経障害の原因となる物質が生まれない様にする薬を使います。
また糖尿病であったならば内服薬は意外にインスリン注射が必要になってくることもあります。
対処療法では、足のしびれや痛みに対しての治療として、疼痛治療薬、ビタミン剤、血流改善や不整脈薬抗うつ薬などを症状に合わせて利用します。
・カテーテル治療
閉塞性動脈硬化症に対しての治療です。
動脈などから細い管を入れ、バルーンなどで、詰まった血管を拡げます。
・バイパス手術などの外科的な治療
閉塞性動脈硬化症に対しての治療です。
途絶えた血流を再建して下肢を救うことを目的とします。
いずれにしても違和感のある足のしびれがあったら、必ず専門医やかかりつけの医師に相談しましょう。