足首の骨折とは?症状・治療・手術・完治までの期間を整形外科医がわかりやすく解説
足首の骨折とは?

足首の骨折とは、足首を構成する骨が折れてしまうケガです。
正式には
- 外果骨折(腓骨遠位端骨折)
- 内果骨折(脛骨遠位端内側部骨折)
- 後果骨折(脛骨遠位端後方骨折)
- 三果骨折(外果骨折+内果骨折+後果骨折)
などがあります。
転倒やスポーツ、交通事故などで起こることが多く、骨折の程度によって治療方法が大きく変わります。
足首の骨折の原因
足首の骨折は以下のような場面で起こります。
- 階段から転落
- 段差で足をひねる
- サッカー
- バスケットボール
- ランニング
- スキー
- 交通事故
高齢者では軽く転倒しただけでも骨折することがあります。
足首の骨折の症状
代表的な症状はこちらです。
強い痛み
体重をかけると激しく痛みます。
歩けなくなる人も少なくありません。
腫れ
数時間以内に大きく腫れてきます。
皮下出血が出ることもあります。
変形
骨が大きくずれると
- 足首が曲がる
- 骨が飛び出す
ことがあります。
この場合は緊急手術になることがあります。
歩けない
歩けても骨折している場合があります。
「歩けるから骨折ではない」とは限りません。
捻挫との違い
捻挫と骨折は症状が似ています。
しかし次のような場合は骨折の可能性があります。
- 強く腫れる
- 内出血が多い
- 骨を押すと非常に痛い
- 歩けない
- 足首が変形している
レントゲン検査が必要になります。
骨折の種類
外果骨折(腓骨遠位端骨折)
もっとも多い骨折です。
腓骨という細い骨が折れます。
比較的軽症から重症までさまざまです。
内果骨折(脛骨遠位端内側部骨折)
脛骨の内側が折れます。
靱帯損傷を伴うこともあります。
後果骨折
脛骨の後ろ側の骨折です。
単独で起こることは少なく、多くは外果骨折(腓骨骨折)や内果骨折を伴う「三果骨折」の一部として発生します。
三果骨折
内側・外側・後ろ側の3か所が骨折します。
ほとんどの場合、手術になります。
診断方法
整形外科では
- レントゲン
- CT
- MRI
などを組み合わせて診断します。
特に関節面まで骨折している場合はCTが重要になります。
治療方法
保存療法
ずれが少ない場合は
- ギプス
- シーネ
- 装具
で固定します。
通常4~6週間固定します。
手術
以下の場合は手術になります。
- 骨がずれている
- 関節がずれている
- 三果骨折
- 開放骨折(骨が飛び出している骨折)
プレートやネジで骨を固定します。
手術後の流れ
一般的には
1日目
痛み止めを使用しながら安静
↓
数日後
松葉杖で歩行開始
↓
2~4週間
荷重制限
↓
荷重制限期間後より部分荷重訓練開始
↓
2-3か月
歩行可能となり日常生活へ復帰
↓
6か月〜1年
スポーツ復帰
完治までの期間
軽い骨折
約6週間
中等度
約2〜3か月
重症
約6か月
スポーツ復帰
約6〜12か月
リハビリは重要
固定後は足首が非常に硬くなります。
リハビリでは
- 可動域訓練
- 筋力トレーニング
- バランス訓練
- 歩行練習
を行います。
適切なリハビリによって後遺症を減らせます。
放置するとどうなる?
骨折を放置すると
- 骨が変形して治る
- 足首が曲がる
- 関節症になる
- 慢性的な痛み
- 歩きにくくなる
骨折がずれたまま治療せずに骨がくっつくと、関節のかみ合わせが悪くなり、変形性足関節症や慢性的な痛みの原因となることがあります。
早めに整形外科を受診しましょう。
よくある質問
Q. 足首の骨折でも歩けますか?
歩ける場合もあります。
歩けても骨折していることは珍しくありません。
Q. ギプスは何週間ですか?
一般的には4〜6週間です。
骨折の種類によって異なります。
Q. 手術後に金属は抜きますか?
一生入れっぱなしでも問題ありませんが基本的には手術後1年で抜くことをお勧めします。
違和感や痛みがある場合はかならず抜去手術を受けてください。
Q. 完全に元に戻りますか?
適切な治療を受ければ多くの方は日常生活に復帰できます。
ただし重症骨折では多少の違和感や可動域制限が残ることがあります。
まとめ
足首の骨折は捻挫と見分けがつきにくいことがあります。しかし、放置すると後遺症につながる可能性があるため注意が必要です。
痛みや腫れが強い場合や歩行が困難な場合は、早めに整形外科を受診しましょう。骨折の種類によって保存療法と手術療法が選択されますが、適切な治療とリハビリによって、多くの方が元の生活へ戻ることができます。




















