本日のテーマは腓骨骨折(ひこつこっせつ)です。
後ほど詳しく解説していきますね。
さて本日は、家族で車でドライブがてら家から30分のところにある公園に行ってきました。
初めて行くところで大きな公園だったので、駐車場が全く解らずネットで調べてようやく見つかりました。
何とかなるだろうと思っていたのですが・・・
かなりの時間のロスをしてしまいました。
前もって準備をすべきだなと感じました。
ところで、スポーツをメインとしているアスリートにとっても怪我は常に起こりうる事態ですね。
もし怪我をしてしまった場合そのシーズンは出場の回数が減ってしまったり重要な大会へ参加も出来なくなってしまう為くやしい想いをしますね。
またスポーツ選手の夢であるオリンピックでも実力はあったのに怪我で代表に選ばれなかった人も何人もいる事でしょう。
かつて青木宣親選手が死球が原因で、腓骨を亀裂骨折したというニュースが飛び込んできたことがあります。
腓骨って普通の人だとあまり馴染みの無い骨の名前なのですが、この骨が骨折したケースについて詳細を記載したいと思います。
それでは腓骨骨折について症状や痛みはについて、また完治までの治療を解説を始めたいと思います。
腓骨骨折とは体のどこ?
腓骨骨折とはみなさんご存知でしょうか?
読みかたは、「ひこつこっせつ」というのですが、あまり聞いたことがないかも知れませんね。
スポーツなどや階段を踏み外した際に足を過度に捻った時に起こる骨折の一つです。
実際には捻挫?と思っていたら腓骨骨折だったという事もあるので注意が必要な骨折なのです。
腓骨は膝下の外側に位置する骨で、細くて長いです。
ひざ下から足首にかけてある2本の骨の1つであり知った言葉でいうところの足の外側のくるぶしです。
医学用語では足関節外果(そくかんせつがいか)といいます。
なので腓骨骨折もしくが足関節外果骨折といったりします。
もう一方の骨は脛骨(けいこつ)といい足の内側に位置する骨です。
脛骨は「スネ」と言えば、少しはイメージしやすいかも知れません。弁慶の泣き所ですね。
そして足首の関節は先程の腓骨、そして脛骨と距骨(きょこつ)からなります。
まず専門家か骨マニアじゃないと解らない名前ですね(笑)
それでも少しは腓骨の場所が体のどこか納得されたでしょう。
では腓骨はどうやって折れると思いますか?
答えは内反捻挫。いわゆる内返しに足を捻った場合です。
3つの靭帯(じんたい)が腓骨の端についているんですが、捻った際に牽引力が働き骨が折れてしまいます。
なので腓骨骨折は足首に近い部分の骨折の頻度が高いです。
この骨折の事を特に、遠位端骨折と言います。読みは「えんいたんこっせつ」です。
スポーツをした際の内返しの衝撃で骨折する事が多いため、スポーツ選手などに起こりやすい骨折と言われます。
また、直接的な外力での骨折もあるので、他にも交通事故での衝撃や転倒・転落などでも起こります。
もし交通事故を受けた場合は、あとあとの慰謝料の関係もあるので、腓骨骨折の事は覚えといた方が良いですよ!
(捻挫と思って放置しておかずにすぐに専門機関に診てもらうべきですから。)
腓骨の主な役割は、足の関節の外側をカバーする役割があり骨折をそのままにしておくと将来的に足関節の緩みにつながり捻挫をしやすくなるばかりか荷重の不均衡や関節の変形を早期に来す可能性がありしっかりとした治療が必要です。
医学的には関節内が1mmでもズレたら手術といわれるほど重要なのです。
ですから腓骨骨折は軽視せず、少しでもその疑いがあれば専門機関で見てもらう事をおすすめします。
まずはここをしっかり抑えておきましょうね!
症状や痛みについて
腓骨骨折の症状や痛みについてお話したいと思います。
まず、骨折した場合は、腫れや熱感、内出血を認めます。
そして外くるぶしの上を押して痛みがあれば骨折している可能性があります。
上の図のように腓骨には3つの靭帯:前距腓骨靭帯、後距腓骨靭帯、踵腓靭帯が付いているため捻挫と勘違いしやすいです。
骨の上に痛みがまったくなく、靭帯に沿った痛みであれば捻挫いわゆる靭帯損傷のみの可能性もあります。
捻挫かなっと思ってほっといて痛みが続くため受診したら骨折ですよと言われるケースもあるぐらいです。
その場合は裂離骨折・剥離骨折の可能性が高いですがね。
足を捻ったら必ず整形外科を受診してレントゲンを撮影してください。
しかしながら骨折してるとは言うものの、体重にかかわる骨は脛骨が多くを支えており腓骨は足関節が動かないように支えている役割なので骨折の程度にもよるのですが、歩く事が出来ないほどの痛みではない場合もあります。
実際に外来に歩いてこられてレントゲンを撮影したら折れていたというケースもあります。
またその方は大工さんだったんですが、仕事が忙しくろくにギブスもしてくれなくサポーターのみで治療したケースもあります。
*後に骨の変形が進行するので皆さんは絶対にやめてくださいね。
腓骨骨折の注意点は先程述べたとおり捻挫と勘違いしやすい点です。
捻挫をする人は主にスポーツをやる人に多く見られ日常茶飯事です。
痛みにもある程度慣れていて、湿布を貼っておいて様子を見ておく人も多いかと思います。
しかし、あまりにも通常よりも痛みが激しく長引いてしまった場合はこの腓骨骨折を疑ってください。
そして湿布などで患部を冷やしても痛みが治まらず、かえって腫れが大きい場合は腓骨骨折とみても良いでしょう。
それでも、捻挫だからきっと大丈夫!と思って病院にいくのを後回しにするととんでもないことが起こります。
先ほども述べましたが骨の上を押して痛みがある場合は骨折している可能性が高いので注意ですよ!!!
少しでも、腓骨骨折を疑ったならば、整形外科がある病院へ行きましょう。
レントゲンを撮ればほぼ診断可能です。怪しい場合はCTやMRIで診断できます。
さて、これまでは大人の場合の話でした。
ここで子供の場合も軽く説明しましょう。
子供の場合は?
子供の場合は骨の先に骨端線(こったんせん)いわゆる成長線が存在します。
これはちょうど外くるぶしの先から約2~3cm上のあたりです。
子どもの場合の骨折はこの成長線の部分で骨折を起こします。
しかしながら子供は骨が柔らかいことや成長線はもともと骨と骨の間にわずかに隙間があり、よほどズレていない限り、レントゲンでは確認しづらい場合があります。
そのため「ねんざ」として治療されるケースもあります。
後日改めてレントゲンを撮影して診断がつくこともあります。
ただ、ねんざの場合でも固定をして松葉杖で安静にしてもらうので治療方法に関してはそこまで間違ったことはしません。
子供の骨折の場合は後から分かることが多いことを念頭においてくださいね。
もし子供がいつまでたってもくるぶしを痛がっていたら腓骨骨折を疑ってあげましょう。
完治までの治療法
治療法には保存療法と手術療法があります。
通常は保存療法でギブス固定が一般的ですが、骨折面のズレが生じている時は、手術となります。
先ほども述べましたが関節内が1mmでもズレていたら手術してもよいのです。
手術の場合は、金属の板(プレート)やボルトなどで固定します(上の図)。
ギブスの場合は生活する上で不便を感じる事も多いですし、
スポーツ選手にとってはこのギブスの期間は、かなり焦る時期だと思います。
ただ手術をしても保存でも治療の最終ゴールでいえばそう期間はかわりません。
差でいえばおよそ2~3週間ぐらいです。
普通に歩けるようになるまでは約2か月半近くかかります。
治療にはリハビリが当然必要になってきます。
どんなことをするのかというと。
歩行訓練です。
骨折した骨が新しくできる期間は部分荷重といって体重の1/4ぐらいの負荷をゆっくり骨にかけていきます。
その後は1週間ごとにレントゲンをチェックしながら負荷していく体重を上げていきます。
骨の状態によって期間は伸びる可能性がありますが、およそ4~6週間で全体重をかけれるようになります。
また骨折が完治しても捻挫がクセにならないように更なるリハビリが必要です。
更なるリハビリとは足関節周りの筋肉を鍛えることです。
リハビリにかかる期間も、症状や個人差があるのでなんとも言えませんが、おおむね大体約2~6か月はかかります。
その間は、なるべく激しいスポーツは避けたいところですね。
スポーツをやる人にっては、なじみがある「腓骨骨折」。
一般の人はあまり知らないかと思います。
捻挫であるかどうかの見極めは医師でないと素人では難しいです。
少しでも「腓骨骨折」を疑ったらなば、専門機関に診てもらいましょう。