【整形外科医監修】坐骨神経痛とは?原因・症状・治療法をわかりやすく解説|足のしびれや痛みを感じたら

【整形外科医監修】坐骨神経痛とは?原因・症状・治療法をわかりやすく解説|足のしびれや痛みを感じたら

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坐骨神経痛とは?

「お尻から足にかけて痛みやしびれが続く」「長時間座っていると足が痛くなる」「歩いていると足がしびれて休みたくなる」――このような症状がある場合、坐骨神経痛の可能性があります。

坐骨神経痛とは病名ではなく、お尻から太もも、ふくらはぎ、足先まで伸びる「坐骨神経」が刺激されることで起こる症状の総称です。症状の程度は軽い違和感から、歩行が困難になるほどの強い痛みまでさまざまです。

坐骨神経は人体で最も太く長い神経であり、この神経が圧迫されたり炎症を起こしたりすると、痛みやしびれが現れます。原因を正確に診断し、それぞれに適した治療を受けることが重要です。


坐骨神経痛の主な症状

代表的な症状には次のようなものがあります。

  • お尻から太ももの裏にかけての痛み
  • ふくらはぎや足先のしびれ
  • 電気が走るような鋭い痛み
  • 足に力が入りにくい
  • 長時間座ると痛みが強くなる
  • 前かがみで症状が悪化する
  • 歩くと足が痛くなり、休むと楽になる(間欠性跛行)

症状は片側だけに現れることが多いものの、原因によっては両側に症状が出る場合もあります。


坐骨神経痛の原因

坐骨神経痛にはさまざまな原因があります。

1. 腰椎椎間板ヘルニア

20~50歳代に多い原因です。

背骨の間にある椎間板が飛び出し、神経を圧迫することで坐骨神経痛が起こります。

特徴として

  • 前かがみで悪化
  • 咳やくしゃみで痛みが強くなる
  • 若年~中年に多い

という傾向があります。


2. 腰部脊柱管狭窄症

高齢者で最も多い原因です。

加齢によって神経の通り道が狭くなり、歩くと神経が圧迫されます。

特徴は

  • 少し歩くと足が痛くなる
  • 座って休むと改善する
  • 前かがみで歩くと楽になる

ことです。


3. 梨状筋症候群

お尻にある梨状筋という筋肉が硬くなり、その下を通る坐骨神経を圧迫する病気です。

デスクワークが多い方やスポーツ選手にみられることがあります。


4. その他の原因

  • 変形性腰椎症
  • 腰椎すべり症
  • 腫瘍(脊柱管内の腫瘍による神経の圧迫)
  • 感染症(化膿性脊椎炎など)
  • 外傷

まれではありますが、重大な病気が隠れていることもあるため注意が必要です。


坐骨神経痛になりやすい人

次のような方は発症しやすい傾向があります。

  • 長時間座る仕事
  • 重い物を持つ仕事
  • 猫背など姿勢が悪い
  • 運動不足
  • 肥満
  • 加齢
  • 喫煙習慣

生活習慣の改善は予防にもつながります。


整形外科で行う検査

診察ではまず症状や経過を詳しく確認します。

問診

  • 痛みの場所
  • いつから始まったか
  • どんな姿勢で悪化するか
  • 歩ける距離

身体診察

  • 筋力
  • 感覚
  • 腱反射
  • 下肢伸展挙上試験(SLRテスト)

画像検査

必要に応じて

  • レントゲン
  • MRI
  • CT

などを行い、神経が圧迫されている部位や原因を調べます。

MRIは神経や椎間板の状態を詳しく確認できるため、診断に非常に有用です。


坐骨神経痛の治療

原因や症状の程度に応じて治療法を選択します。

保存療法

腫瘍や感染症などを除きほとんどの患者さんは手術を行わず治療にて症状が軽減します。

薬物療法

  • 消炎鎮痛薬
  • 神経障害性疼痛治療薬
  • 筋弛緩薬
  • ビタミンB12製剤

などを使用します。

リハビリテーション

理学療法士の指導のもと

  • ストレッチ
  • 体幹トレーニング
  • 姿勢改善
  • 筋力強化

を行います。

神経ブロック注射

強い痛みがある場合には神経ブロック注射が有効なことがあります。

炎症を抑え、痛みを軽減することで日常生活やリハビリを進めやすくなります。


手術が必要になるケース

次のような場合には手術を検討します。

  • 保存療法でも改善しない
  • 強い筋力低下がある
  • 排尿・排便障害がある
  • 日常生活に著しい支障がある

手術方法は原因によって異なりますが、神経の圧迫を取り除くことで症状の改善を目指します。


自宅でできる予防法

坐骨神経痛を予防するためには日頃の生活習慣が重要です。

正しい姿勢を心がける

長時間同じ姿勢を避け、定期的に立ち上がって体を動かしましょう。

適度な運動

ウォーキングやストレッチ、体幹トレーニングは腰への負担軽減に役立ちます。

体重管理

体重が増えると腰への負担も増加します。

適正体重を維持することが予防につながります。

腰を冷やさない

筋肉の緊張を防ぐため、冷え対策も大切です。


こんな症状は早めに整形外科を受診しましょう

次のような症状がある場合は、早めの受診をおすすめします。

  • 痛みやしびれが数週間以上続く
  • 足に力が入りにくい
  • 歩行が困難
  • 夜間も痛みが強い
  • 発熱を伴う
  • 排尿や排便がしにくい

特に排尿・排便障害や急激な筋力低下は緊急性が高く、速やかな診察が必要です。


よくある質問

坐骨神経痛は自然に治りますか?

原因によっては自然に改善することがありますが、症状が長引く場合や悪化する場合は整形外科で原因を調べることが重要です。

温めたほうがよいですか?

慢性的な筋肉の緊張による症状では温めることで楽になることがあります。一方、急性の炎症が強い場合は冷却が適していることもあるため、自己判断せず医師へ相談しましょう。

運動はしても大丈夫ですか?

強い痛みがある時期は無理を避けるべきですが、痛みが落ち着いてきたら適切な運動やストレッチが再発予防につながります。


まとめ

坐骨神経痛は、お尻から足にかけて現れる痛みやしびれなどの症状の総称であり、その背景には腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、梨状筋症候群などさまざまな原因があります。

原因を正しく診断し、薬物療法やリハビリテーション、生活習慣の改善など適切な治療を行うことで、多くの方は症状の改善が期待できます。一方で、筋力低下や排尿・排便障害を伴う場合は緊急性が高いため、速やかに整形外科を受診することが大切です。

足の痛みやしびれを「年齢のせい」と我慢せず、気になる症状が続く場合は早めにご相談ください。早期診断・早期治療が、日常生活への早い復帰と再発予防につながります。

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