こんにちは!
福岡在住の管理人kinoppiです。
最近、暖かくなってきましたね。
体調を崩される方も多いんじゃないでしょうか。
管理人は久しぶりに発熱と下痢を引き起こし病院に行ったらウイルス性腸炎と診断されましたよ。
生ものも食べてなかったですし原因がわからないまま数日したらよくなりました。
さて、今回は骨折について医学に基づいた観点より説明していこうと思います。
ところで、当サイトではこれまでにも骨折関連の記事を書いています。
骨折すると痛いですよね。早く治なおしたいですよね!
食事や方法はあるんでしょうか?
市販のサプリメントを飲むと早く治るよって聞きますがその辺も含め説明していきたいと思います!
骨折が早く治るには何が必要?
食事のレシピや方法の結論の前に、まずは骨折についてまず、若者と高齢者によって骨折の形態が違います。
どう違うかといいますとみなさん骨折って骨が折れると書いて骨折ですよね?
成人や高齢者での骨折は皆さんの想像通りボキッと折れ、骨と骨がズレてしまいます。
しかしながら子供では骨が柔らかいためにボキッと折れる骨折以外に骨がしなって曲がるような骨折をする場合があります。
そんな骨折を若木骨折といいます。
若木のようにしなり骨折するといった意味合いです。
では本題です。
骨折を早くなおす食事ってどんなものがあるんでしょうか?
ぱっと思いつくのはカルシウムが含まれている食事ですよね?
カルシウムは牛乳やチーズなどの乳製品以外に煮干しなどの干物、骨まで食べれるような魚が多く含まれています。
しかし、骨が作られるのに最も必要なのはタンパク質なんです!
その他にリン、炭酸が主体であり、その他少量のマグネシウム、ナトリウム、亜鉛なども必要です。
また、タンパク質に含まれているコラーゲン繊維が骨の再生に必要であり、足りないと再生が遅れてしまいます。
骨の強度に関してもコラーゲン繊維とそこに沈着するミネラルの量と構造によって維持されています。
ミネラルってどんなものかといいますと、聞いたことあることばでは歯の話ででてくるハイドロキシアパタイトです。
では食事だけとっていれば骨は勝手に作られるの?
いえ、そんなことはありません。
骨はモデリング(造形)とリモデリング(再造形)が骨の代謝の基本であり、骨は吸収と形成の連関機能により維持されています。
カルシウムはほぼイオン化しておりイオン化カルシウムが骨代謝に大きくかかわってきます。
イオン化カルシウムを体内で調節する因子としては副甲状腺ホルモン、カルシトニン、活性化ビタミンDがあります。
副甲状腺ホルモンはその名の通り副甲状腺から分泌される物質でありカルシウムを血液内へ誘導する役割があります。
カルシトニンは甲状腺傍濾胞細胞(こうじょうせんぼうろほうさいぼう:甲状腺内にある細胞です)から分泌される物質であり破骨細胞(はこつさいぼう)の機能を抑制する役割があります。*破骨細胞とは文字通り骨を破壊する細胞です。
ビタミンDは腎臓で代謝され活性化ビタミンDとなり腸管からのカルシウム吸収作用と骨髄での破骨細胞の形成促進により、血清カルシウムを上昇させる役割があります。
これらのホルモンは日光を浴びたり適度な運動をすることによって分泌されるそうです。
1日15分程度日光に当たることでビタミンDは体の中で活性化するといわれています。
前述では骨が作られるにはどんな物質が必要かについて述べました。
次に骨折の修復についてお話します。
折れた骨はどうやって治る?
骨折の修復再生には骨折部における細胞の増殖と軟骨細胞や骨芽細胞への分化サイクルが必要です。
ではそれに必要な物質って何だと思いますか?
実はカルシウムやその他の物質やホルモンは関係ないんですね(前述した内容はなんのためだったんだ)。
細胞が増殖するための因子やサイトカインといった物質が関与してきます。
これは骨折を起こした際に活性化される物質であって食事で摂取できるものではありません。
.....ってことは骨折した後に食事療法で骨折は早く治らないの?!
実はそうなんです。
残念ながら食事療法で骨の再生力を上げることはできないんです。
しかしながら喫煙者や低栄養者は骨癒合(こつゆごう)の期間が遅れるとの報告があります。
喫煙により血液の流れがわるくなることからうまく骨折部へ栄養がいかなくなったり、栄養を取っていないと骨折がなおるスピードが落ちてしまうので栄養管理は大事です。
※骨癒合(こつゆごう)とは骨がくっつくことです。
長々といろいろ説明したのにも関わらず結論は、
食事療法によって骨折が早く治ることはありません。
ただし、喫煙者や低栄養状態だと骨折の治りは遅くなるため早く治すためには十分な栄養管理が必要です。
骨折の治りが悪くならないための食事とは?
骨を丈夫にする栄養素で特に大事なのはカルシウム、ビタミンD、ビタミンKです。
骨の三大栄養素と思っていただいてよいです。骨粗しょう症の予防にも重要だといわれています。
その他にコラーゲン、ビタミンC、鉄、リン、マグネシウム、ナトリウム、亜鉛なども必要です。
この栄養素が足りなくなると骨が作られるスピードが遅くなってしまいます。
カルシウム
カルシウムを多く含む食べ物は牛乳、チーズなどの乳製品、煮干し、豆類などです。
1日摂取の目標は700~800mgです。
チーズは色々種類がありますが、カマンベールチーズはパルメンチーズやチェダーチーズよりカルシウムは実は少ないのて注意です。
ビタミンD
ビタミンDは小腸からのカルシウム吸収を促進させる効果があります。腸からの吸収が良くなることで骨が作られるに必要なカルシウムを維持できます。
1日の摂取量の目安10~20μgを目標に、魚やきのこをできるだけ摂ったがよいでしょう。
ビタミンDは紫外線を浴びることで体内で作られるため、日光浴をお勧めします。冬場では一日30分~1時間程度散歩に出かけたり、夏場は木陰で30分程度過ごすだけで十分です。
ビタミンK
ビタミンKは納豆に多く含まれておりこれまでの研究で骨の形成を助けるとともに骨のタンパク質を改善するなど、骨にとって有効な栄養素の一つであることが分かっています。
1日の摂取量の目安は250~300μgです。
その他の栄養素
コラーゲンは植物性タンパク質には含まれず、動物性タンパク質のみに含まれます。
動物性コラーゲンを多く含むものは牛すじ、ハモ、鶏の砂肝、鶏の手羽先、鶏むね軟骨、皮付きの鮭など
魚卵・牛乳・卵など、動物性であっても筋肉や骨を持たないものにはコラーゲンは含まれません。
ビタミンC を多く含む食べ物はフルーツや野菜です。
アセロラ、皮ごとレモン、グァバ、オレンジ、いちご、茹でた芽キャベツなどです。
特にアセロラが多く含まれており100gあたりですと皮ごとレモンやグアバの約10倍もあります。
鉄を多く含む食べ物は生の豚・鶏のレバーや煮干し、鶏のハツなどです。
骨折を早く治す方法は?
骨折を早く治すのに医療機関で使われている薬剤や機械があります!
注射薬と超音波を用いた機械です。それぞれ説明していきます。
テリパラチド製剤
医療機関で処方されるテリパラチド製剤(商品名:フォルテオ、テリボン)といった注射薬があります。病院に通って打つ場合と自分で打つ場合の2種類あります。
自分で打つ注射薬はインスリン注射と同じで針がとても小さくあまり痛くありません。
そしてそのテリパラチド製剤が骨折部の骨の再生力をぐんと上げてくれます。
しかしながら、使用できるのは長い人生のうちの2年間だけなんです。(使用トータル期間が2年です。間が空いてもかまいません。)なぜ2年間だけかというとそれ以上使用した場合に骨の増殖が強すぎて骨に癌(がん)が出来る可能性があるからなんです。
なので適応されるのは骨密度が極端に低い高齢者や骨折で骨のつきが悪いような方にしか使われることがあまりありません。
★テリパラチド製剤は骨折後の骨粗鬆症改善治療などで使われたりします。ちなみに注射薬ではなく飲み薬で骨粗鬆症治療薬があるんですが(商品名:エディロール、ボノテオ、ラキシフェロン…etc)、こちらは骨密度が低下するのを予防し骨密度をすこしづつ増やす作用はありますが、骨の再生力を上げることはありません。
低出力超音波
また、その他に骨の再生を促進させる方法として低出力超音波パルス による骨折治療器も骨折を早く治す効果があります。
かの有名なサッカー選手であるデビッド・ベッカム選手や野球の松井秀喜選手も骨折の時に使用し早期復帰を果たしたことで注目されています。
超音波を特殊な機械から骨折している場所にあてておくと超音波の微細な振動によって骨の再生が促進されるといわれています。
海外で行われた実験では、骨折の治癒時間が約40%も短縮できたとの報告があります。
約半分の期間で骨折が治るってことですね!
また使用時間は1日1回20分と短い時間で効果が得られます。
仮に20分以上行っても骨がくっつくのスピードは変わらないとの報告があるとのことです。
年齢は関係なく使用でき、高齢者の骨粗鬆症が進行した骨折の後や若い人でも粉砕が強く骨がくっつきにくいケースに保険適応があります。
スポーツ選手のように骨折の状態に関係なく早期から使用する場合は保険が適応されないケースもあります。
超音波を当てるだけで骨折が早く治るとはこれは目からうろこですね!
サイズは79(幅)×131(奥行)×34(高さ)mm、重さ270gと軽く持ち運びが出来る機械であり、外出先でも使用できるのはありがたいことですね。
サイズ感としてはipone Xの縦横幅で厚さが約4倍になったぐらいのポケットサイズです!
整形外科がある医療機関でレンタルが出来きます。
適応は手術をした人は保険で使えるのに対し、手術をしていない人は難治化した人が国民健康保険の対象になります。
具体的には手術をした後に骨がくっつきにくいと判断し骨折治療期間を短縮する目的で手術から3週間以内に開始した場合、もしくは手術後3か月をすぎても骨癒合(骨がくっつくこと)が得られない場合に保険適応されます。
しかしながら、3週間から3か月の間でも医師の診断のもとで保険で使用できる場合があります。
難治化とは骨折後約3ヶ月たっても直る兆しのない人とのことです。
金額は3か月で3割負担で13860円、2割負担で9240円、1割負担で4620円です。
12か月の使用では3割負担で37500円、2割負担で25000円、1割負担で12500円です。
これが自費の場合だと12か月で約11万円ですね。
月1万円と考えると自費でもなんとか払えない額ではないですね。
骨を強くする市販のサプリメントもリサーチ!
注目の新成分 密度強化にプレミアムサプリ コツプレミアムCBP 30日分 |
よくサプリメントで耳にする成分はカルシウム、CBP、MBPです。
ではCBP、MBPってなんなんでしょうか?
CBPってなに?
DHCサプリメント研究所ではCBPは成長ホルモンを活発にすると報告されています。
では成長ホルモンはどのように骨を強くするのでしょうか?
成長ホルモンの役割は骨の形成です。
CBPにより骨へカルシウムが定着するのを手助けする役割があるといわれています。
ただし、成長ホルモンの過剰は成長期では巨人症、成人では末端肥大症などを生じるとのことです。
MBPってなに?
MBPは牛乳や母乳に含まれる微量たんぱく質のことです。
MBPは骨芽細胞を増やし、活性化する役割があり、骨形成(血清内のカルシウムを骨に定着すること)を促進するとのことです。
また、破骨細胞の働きを抑制する役割があり、骨吸収(骨からカルシウムを血清内に吸収すること)を抑制するとのことです。
上の写真は私が学会に行ったときにもらったブルーベリー味のサンプルになりますが、飲んでみた感じ少し甘い乳製品ってかんじでしたね(ヤクルトジョアみたいな)。飲みやすいと思いましたよ。
実は私の祖母がサプリメントでお腹が一杯になるんじゃないかというぐらい色々飲んでいます。
今までサプリメントって飲んでも気休めで飲んでもまったく効果がないと思っていましたが、案外飲んでみると効果があるのかもしれませんね。
ただ、過剰摂取には注意ですね!
まとめ
今回、骨折について説明しました。
食事によって骨折の予防はできても骨折後に骨折を早く治すような食べ物はありません。
しかし、ながら喫煙者や栄養状態が悪い人は骨折が治るのが遅れる可能性があり注意が必要です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。